青春の一冊
特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
久しぶりにお題です。
「青春の一冊」
- 作者: 三浦綾子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1973/05/29
- メディア: 文庫
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お題をちらっと見たときに、ふっ!と頭に浮かんだのが、これでした。
三浦綾子 『塩狩峠』
手に取ったのは、おそらく高校1年生の頃です。その頃のわたしは、「ニュートン」とかを図書室で立ち読みしちゃう、理系っ子だったのです。実際、理数科でした。
ニュートン好きとはいえ、お年頃の高校生、「真面目な本なんか読んで〜」と茶化されるのが怖くて、友人に見られていない瞬間を見計らって、ささっと立ち読みをしていました。好きな作家を聞かれれば、宮部みゆき、と答えていたことは覚えていますから、小説も、読んでいないことはなかったと思います。人並みには、読んでいたと思います。
「塩狩峠」は、図書室にいらっしゃる先生に、勧められて読みました。クラスの友人数人と、「泣ける本を貸してください」と面白半分で図書室に訪れたのは、夏休み前でした。先生は人数分の本を紹介してくださり、わたしはちょうど、「塩狩峠」を借りました。他の友人が、何を借りたかは覚えていません。
古い文庫本特有の読みづらさがあったけれど、引き込まれてしまえばこっちのものでした。悲しい気持ちに自分を持ち込みたくないから、一回しか読んでいません。それでも、いまでもあのシーンは、鮮烈に覚えています。
約15年前のことです。大学生の頃は、比較的本を読む方でしたから、高校1年生のころの読書の記憶など掻き消されてもよいように思うのですが。
最近は、本から遠ざかってしまいました。土曜に本を借りたから、それを読むのです。